失業保険中にバイトしてばれなかった人は本当にいる?無申告のリスクと正しい働き方を解説

「失業保険をもらいながらバイトしたけど、ばれなかった」という体験談をネット上で目にしたことはありませんか。

受給中の生活が苦しくなると、つい「少しくらいなら大丈夫かも」と考えてしまう気持ちはわかります。

しかし、無申告のアルバイトは雇用保険法に違反する不正受給にあたり、発覚すれば受給額の最大3倍を返還しなければなりません。

一方で、正しいルールを守って申告すれば、失業保険を受け取りながらアルバイトをすること自体は認められています。

この記事では、「ばれなかった」という声の実態と不正受給のリスク、そして受給中にアルバイトする正しい方法を初心者向けにわかりやすく解説します。

不安を抱えたまま自己判断で動くのではなく、まずは正確な知識を身につけていきましょう。

\「失業保険の手続き、自分ひとりで大丈夫かな…」と不安な方へ

退職後の給付金は、正しく申請すれば数十万円〜数百万円受け取れる可能性があります。

しかし、複雑な条件や書類の準備を自己判断で進めてしまい、本来もらえるはずのお金を取りこぼしている方が少なくありません。

専門スタッフがあなたの状況に合わせて、受給額の最大化から申請手続きまでまるごとサポートします。

まずは無料相談してみる


失業保険受給中にバイトしてばれなかった人は存在する?結論から言うと"ほぼゼロ"

「失業保険をもらいながらバイトしたけど、結局ばれなかった」という話を耳にすると、自分も大丈夫なのではと思ってしまいがちです。

しかし、結論から言えば、無申告のまま完全に発覚を免れたケースはほぼ存在しないと考えるべきです。

ハローワークでは事業所調査や給与支払報告書との照合を定期的に実施しており、マイナンバーによる情報連携が進んだことでチェック体制はさらに強化されています。

「ばれなかった人がいる」という情報がなぜ広まるのか、その背景を理解することが大切です。

  • ネット上の体験談は「まだ発覚していないだけ」の可能性が高い
  • 行政処分が届く前に受給期間が終了し、自分ではばれていないと誤認しているケース
  • そもそも不正受給の時効は最大5年あり、後から請求されるリスクが残り続ける

こうした事情を知らずに「大丈夫だった」と書き込んでいる人が大半です。

安易に他人の体験談を信じて行動すると、取り返しのつかない結果を招くことになります。

SNSや掲示板の「大丈夫だった」という声はなぜ広まるのか

SNSや匿名掲示板では「バイトしたけどばれなかった」「申告しなくても何も言われなかった」といった投稿が散見されます。

こうした声が広まる理由は、発信者の多くが「ばれていないこと」と「問題がなかったこと」を混同しているためです。

実際には行政の調査には一定の時間がかかるため、不正受給をした直後に連絡がくるわけではありません。

投稿の背景を整理すると、以下のようなパターンが見えてきます。

  • 受給期間中にはまだ調査が追いついておらず、あとから返還命令が届くケースがある
  • 匿名投稿では「その後ペナルティを受けた」という続報が書き込まれにくい
  • 少額の不正は調査の優先順位が下がるだけで、見逃されたわけではない

ハローワークインターネットサービスの公式ページでも、パートやアルバイトを含むあらゆる就労を申告しなかった場合は不正受給にあたると明記されています。

就職や就労(パートタイマー、アルバイト、派遣就業、試用期間、研修期間、日雇などを含む。)したにもかかわらず、「失業認定申告書」にその事実を記さず、偽りの申告を行った場合

引用元:ハローワークインターネットサービス – 不正受給の典型例

つまり「大丈夫だった」のではなく、「まだ発覚の通知が届いていないだけ」と考えるのが正確です。

ネット上の匿名情報を根拠にリスクの高い行動をとるのは、自分の将来を危険にさらす行為だと認識しておきましょう。

マイナンバー導入後に変わった行政の情報把握力

2016年にマイナンバー制度が本格運用されてから、行政機関同士の情報連携は飛躍的に進みました。

それ以前は各機関がバラバラにデータを管理していたため、ハローワークが個人の就労状況を正確に把握するには時間と手間がかかっていました。

しかし現在は、税務署・市区町村・年金事務所などの情報がマイナンバーを通じてつながっています。

マイナンバー導入前後の変化を比較すると、情報把握力の差は一目瞭然です。

項目マイナンバー導入前マイナンバー導入後
所得情報の照合各機関に個別照会が必要マイナンバーで自動的に紐づけ可能
雇用保険の加入状況届出書類ベースで確認電子データでリアルタイムに近い把握
住民税の異動市区町村への問い合わせが必要課税情報と受給情報を横断的に照合
複数機関の連携速度数週間〜数ヶ月単位大幅に短縮

アルバイト先が給与を支払えば、その情報は源泉徴収や住民税の報告を通じて行政に届きます。

マイナンバーで情報が紐づいている以上、「自分だけは見つからない」という考えは現実的ではありません。

テクノロジーの進歩によって行政の目はどんどん精度を上げていることを理解しておく必要があります。


失業保険中のバイトがばれる4つの経路とは

「どうやってばれるのか」を知っておくことは、無申告のリスクを正しく理解するうえで欠かせません。

失業保険の受給中にアルバイトが発覚する経路は、大きく分けて4つあります。

どの経路も受給者本人がコントロールできるものではなく、避けようとしても避けられないのが実情です。

  • 雇用先が行政に提出する届出書類から発覚する
  • 住民税や確定申告といった税務データとの照合で判明する
  • 第三者からハローワークに通報が入る
  • 勤務中のケガやトラブルで労災記録から明らかになる

以下では、それぞれの経路について具体的に解説していきます。

雇用先が提出する届出書類からの発覚

アルバイト先の企業は、従業員を雇い入れた際にさまざまな届出書類を行政機関に提出する義務を負っています。

たとえば、週20時間以上の勤務が見込まれる場合は雇用保険の被保険者資格取得届をハローワークに提出しなければなりません。

この届出にはマイナンバーや氏名、生年月日などの情報が含まれるため、失業保険の受給者データと突き合わせれば一発で不正が判明します。

雇用先が提出する主な届出書類と提出先を整理します。

届出書類提出先発覚につながる理由
雇用保険被保険者資格取得届ハローワーク受給者データと直接照合される
健康保険・厚生年金の資格取得届年金事務所マイナンバーで情報が紐づく
給与支払報告書市区町村住民税の課税情報に反映される
源泉徴収票税務署所得情報として記録が残る

企業側にも法的義務があるため、「届出を出さないでほしい」とお願いしても応じてもらえないのが通常です。

短期アルバイトであっても給与が支払われれば記録は残ります。

「手渡しだからばれない」と考える人もいますが、企業は帳簿上で人件費を計上する必要があるため、どこかのタイミングで行政の目に触れることになるのです。

住民税や確定申告など税務データとの照合

アルバイトで収入を得ると、翌年度の住民税額に影響が出ます。

住民税は前年の所得をもとに市区町村が計算するため、失業保険しか受け取っていないはずの期間に給与所得があれば、課税情報に矛盾が生じます。

ハローワークは必要に応じて市区町村の課税データを確認できる仕組みになっており、ここから不正が見つかるケースは少なくありません。

税務データから発覚する流れを整理すると、次のようになります。

  • アルバイト先が給与支払報告書を市区町村に提出する
  • 市区町村がその情報をもとに住民税を算定する
  • ハローワークが受給者の申告内容と課税データを照合する
  • 申告していない収入が発見され、不正受給として処理される

確定申告を行った場合も同様に、申告した所得情報が税務署を通じて各機関に共有されます。

「確定申告しなければ大丈夫」という考えも間違いです。

アルバイト先から市区町村へ提出される給与支払報告書だけで、収入の事実は行政に把握されます。

第三者からハローワークへの通報

意外に多い発覚経路が、第三者による通報です。

元同僚や知人、近隣住民など、あなたが失業保険を受給しながら働いていることを知った人が、ハローワークに情報を提供するケースがあります。

ハローワークでは通報専用の窓口を設けており、電話や投書による情報提供を受け付けています。

通報につながりやすい状況をまとめると、以下のようなパターンがあります。

  • 職場の同僚に「実は失業保険ももらっている」と話してしまった
  • SNSでアルバイトの様子や収入に関する投稿をした
  • 知人との人間関係が悪化し、報復目的で通報された

通報があった場合、ハローワークは事実確認のために事業所調査や本人への聞き取りを行います。

匿名での通報も受理されるため、誰が通報したのかを知ることは基本的にできません。

「誰にも言わなければ大丈夫」と思っていても、バイト先の同僚やシフト管理者など、あなたの就労を知っている人は想像以上に多いものです。

勤務中のケガやトラブルによる労災記録

アルバイト中にケガをした場合、雇用主は労働者死傷病報告書を労働基準監督署に提出する義務があります。

この労災に関する記録が行政機関のデータベースに登録されると、失業保険の受給者情報と照合される可能性が生まれます。

労災が発生した場合の情報の流れは以下のとおりです。

  • 勤務中にケガをした場合、雇用主が労働基準監督署に報告を行う
  • 労災保険の給付申請を行えば、就労の事実が公的記録として残る
  • 労働基準監督署の記録がハローワークの調査で参照される

無申告のアルバイト中にケガをすると、労災を申請するかどうかで板挟みになるケースもあります。

労災を申請すれば就労の事実が明るみに出て不正受給が発覚し、申請しなければ治療費を全額自己負担しなければなりません。

どちらを選んでも大きな損害を被ることになります。

こうしたリスクを避けるためにも、アルバイトをする場合は最初から正しく申告することが不可欠です。


失業保険のバイトが「ばれなかった」と感じてしまう3つの落とし穴

「申告しなかったけど何も起こらなかった」と感じている人のなかには、実は"ばれていないのではなく処理が追いついていないだけ"というケースが非常に多くあります。

行政機関の調査や処分には独特のタイムスケジュールがあり、不正を行った直後にすぐ連絡がくることはまれです。

この仕組みを知らないまま「問題なかった」と安心してしまうのは、大きな落とし穴と言えます。

  • 情報の処理や照合作業にはタイムラグがある
  • 調査には優先順位がつけられ、少額案件は後回しになりやすい
  • 内部の審査が完了するまで本人への通知は行われない

それぞれの落とし穴について詳しく見ていきましょう。

行政機関の情報処理にはタイムラグがある

行政機関はリアルタイムですべてのデータを処理しているわけではありません。

たとえば、アルバイト先が給与支払報告書を提出するのは翌年の1月末が期限です。

つまり、2025年の4月にアルバイトをした場合、その情報が市区町村に届くのは早くても2026年の初めということになります。

情報が行政に届くまでのタイムラインの目安を示します。

アクション情報が届く時期
アルバイト先が給与を支払う当月〜翌月
給与支払報告書の提出翌年1月末まで
市区町村が住民税を算定翌年5〜6月頃
ハローワークが課税データと照合住民税算定後〜随時

このように、不正受給をしてから実際にハローワークが情報を把握するまでには半年から1年以上かかることも珍しくありません。

「受給期間中に何も言われなかったから大丈夫」と思っている人は、単にこのタイムラグの中にいるだけです。

数ヶ月後、あるいは数年後に突然返還命令が届くリスクがあることを忘れてはいけません。

調査には優先順位があり少額案件は後回しになりやすい

ハローワークが抱える調査案件は膨大な数にのぼります。

そのため、すべての案件を同時に処理することは物理的に不可能であり、悪質性の高いものや金額の大きい案件から優先的に調査が進められるのが実情です。

数日間だけの短期バイトで少額の収入しか得ていないケースは、調査の優先度が低くなりやすい傾向があります。

しかし、優先度が低いことは「見逃してもらえる」こととは根本的に違います。

  • 高額の不正受給や長期にわたる隠蔽は最優先で調査される
  • 少額案件は後回しになるだけで、データとしては記録に残り続ける
  • 別件の調査中にたまたま発覚するケースも報告されている

調査の手が回るまでに時間がかかっただけで、ある日突然ハローワークから連絡が入ることは十分にありえます。

「少額だから大丈夫」という油断が、後から大きなペナルティとなって跳ね返ってくる可能性を常に意識しておくべきです。

ハローワーク内部での審査が完了するまで本人に通知されない

ハローワークが不正の疑いを把握したとしても、すぐに受給者本人に連絡するわけではありません。

まず内部で事実関係の確認や証拠の整理を行い、不正受給として認定できるだけの材料がそろってから初めて本人に通知を出します。

この審査プロセスには一定の期間がかかるため、本人は自分が調査対象になっていることすら知らないまま日常生活を送ることになります。

内部審査から通知までの流れは、おおむね以下のステップを踏みます。

  • ハローワークが不正の端緒(届出書類・税務データ・通報など)を入手する
  • 関係機関への照会や事業所調査を行い、事実関係を裏づける
  • 不正受給の金額や期間を確定し、処分内容を決定する
  • すべての審査が完了した段階で本人に返還命令などが通知される

この間、受給者は「特に何も言われていないから安心」と感じてしまいがちです。

しかし実際には水面下で着々と調査が進んでおり、通知が届いたときには既に処分内容が確定していることがほとんどです。

「連絡がないから大丈夫」ではなく、「連絡がないのは審査中かもしれない」と考える方が現実に即しています。


失業保険の不正受給がばれたらどうなる?待ち受ける3つのペナルティ

失業保険の不正受給が発覚した場合、そのペナルティは想像以上に厳しいものです。

「もらった分を返せば済む」と考えている方もいるかもしれませんが、実際にはそれだけでは終わりません。

雇用保険法では不正受給に対して段階的な処分が定められており、最悪の場合は刑事事件にまで発展する可能性があります。

主なペナルティを整理すると、以下の3段階に分かれます。

  • 不正に受給した金額の全額返還に加え、さらに最大2倍の納付命令が出される(いわゆる3倍返し)
  • 不正があった日以降の受給資格が即時に停止される
  • 悪質なケースでは詐欺罪として刑事告発される

それぞれ具体的にどのような処分になるのか、順番に見ていきましょう。

受給した全額の返還+最大2倍の納付命令(3倍返し)

不正受給が認定されると、まず不正に受け取った失業保険の全額を返還するよう命じられます。

これが「返還命令」と呼ばれるもので、法的義務として一括での返済を求められるのが原則です。

さらに、不正の内容が悪質と判断された場合は、返還額に加えて不正受給額の最大2倍にあたる金額の納付を命じられます。

ハローワークインターネットサービスでも、この処分について明確に記載されています。

返還が命ぜられた不正受給金額とは別に、直接不正の行為により支給を受けた額の2倍に相当する額以下の金額の納付(いわゆる「3倍返し」)が命ぜられることとなります。

引用元:ハローワークインターネットサービス – 不正受給の典型例

具体的な金額で考えると、その影響の大きさがよくわかります。

不正受給額返還命令(全額)納付命令(最大2倍)合計支払額
10万円10万円20万円30万円
30万円30万円60万円90万円
50万円50万円100万円150万円

さらに返還が遅れると年率5%の延滞金も加算されていきます。

少しの間バイトで稼いだお金をはるかに上回る金額を支払わなければならなくなるのです。

受給資格の即時停止とその後の給付制限

不正受給が発覚した場合、不正のあった日以降の失業保険は一切支給されなくなります。

たとえ給付日数が多く残っていたとしても、その時点で受給する権利はすべて失われます。

「残りの分だけでも受け取りたい」と思っても、制度上それは認められません。

受給資格の停止がもたらす影響をまとめます。

  • 不正のあった日から将来にわたって、その受給資格にもとづく基本手当は支給されない
  • 残りの給付日数がどれだけあっても、すべて消滅する
  • その後、新たな職場で雇用保険の被保険者期間を満たせば、改めて受給資格を得ることは可能

受給が途中で打ち切られれば、当面の生活費に困ることは避けられません。

不正をしなければもらえたはずのお金を自ら放棄する結果になるのです。

目先の小さな収入のために、本来受け取れるはずだった大きな給付を失うのは、経済的に見てもまったく割に合わない選択です。

悪質な場合は詐欺罪として刑事告発されるリスク

不正受給のなかでも特に悪質と判断されたケースでは、ハローワーク(公共職業安定所)から刑事告発が行われることがあります。

詐欺罪は刑法246条に規定されており、有罪となった場合は10年以下の懲役刑が科される重大な犯罪です。

「失業保険の不正くらいで刑事事件にはならないだろう」と甘く見ている人も少なくありませんが、過去には実際に告発された事例が存在します。

刑事告発に至りやすい悪質なケースの特徴として、以下のような行為が挙げられます。

  • 離職票を偽造して受給額を不正に引き上げた
  • 長期間にわたり就労の事実を意図的に隠し続けた
  • 返還命令に従わず、支払いを拒否し続けた
  • 会社と共謀して虚偽の書類を作成した

また、返還命令に応じない場合は財産の差し押さえが行われる可能性もあります。

銀行口座や給与、不動産などが差押えの対象となるため、日常生活に深刻な支障が出ることは避けられません。

不正受給は単なるルール違反ではなく、場合によっては前科がつく犯罪行為であるという認識を持つことが重要です。


失業保険を受けながらバイトする正しいルール|知らないと損する条件一覧

ここまでは不正受給のリスクについて詳しく解説してきましたが、実は失業保険を受給しながらアルバイトをすること自体は禁止されていません。

一定の条件を守り、正しく申告すれば、受給資格を維持したまま収入を得ることが可能です。

知らないまま条件を超えてしまうと意図せず不正受給になってしまうため、ルールをしっかり把握しておきましょう。

受給中にアルバイトをするために守るべき主な条件は、次の4つです。

  • 1週間の労働時間を20時間未満に抑えること
  • 雇用契約の期間を31日未満にすること
  • 1日4時間を境に給付への影響が変わることを理解すること
  • 失業認定日に失業認定申告書で働いた事実を正しく申告すること

これらの条件を1つでも満たしていなければ、「就職した」と見なされて受給資格を失ったり、不正受給として処分を受けたりする可能性があります。

1週間の労働時間は20時間未満に抑える

失業保険を受給しながらアルバイトをする場合、最も基本的なルールが「週の労働時間を20時間未満に抑えること」です。

週20時間以上の労働は雇用保険の加入条件を満たしてしまうため、「就職した」と判断され、失業保険の受給資格を失います。

たとえシフト制で毎週の勤務時間が変わる場合でも、雇用契約上の所定労働時間が週20時間以上であれば就職扱いとなるので注意が必要です。

1日の労働時間ごとに、週に何日まで働けるかの目安を示します。

1日の労働時間週に働ける最大日数週の合計労働時間
3時間6日18時間
4時間4日16時間
5時間3日15時間
6時間3日18時間

突発的な残業で一時的に20時間を超えてしまった場合は、ただちに「就職」とみなされるわけではありません。

ただし判断はハローワークが行うため、20時間を超えそうな場合は事前に管轄のハローワークへ相談しておくのが安心です。

雇用契約の期間は31日未満にする

週の労働時間とあわせて気をつけたいのが、雇用契約の期間です。

雇用保険の加入条件には「31日以上の雇用が見込まれること」という要件があります。

つまり、週20時間未満であっても31日以上の雇用契約を結んでしまうと、雇用保険の被保険者となり就職扱いになる可能性があるということです。

雇用保険の加入条件を改めて整理します。

  • 1週間の所定労働時間が20時間以上であること
  • 31日以上の雇用が見込まれること

この2つの条件を両方満たした場合に「就職」と判断されます。

アルバイトを探す際は、契約期間が31日未満の短期案件を選ぶか、雇用契約書に明確な期間を記載してもらうようにしましょう。

日雇い派遣や単発バイトなど、1日〜数日単位の仕事であれば条件をクリアしやすくなります。

不安な場合はアルバイトを始める前にハローワークの窓口で確認を取ると、意図せず受給資格を失うリスクを避けられます。

1日4時間を境に「減額」と「繰り越し」が変わる

アルバイトをした日の失業保険がどうなるかは、1日の労働時間が4時間以上か4時間未満かで大きく異なります。

この仕組みを理解していないと、「思ったより手取りが減った」「給付が先送りになって困った」という事態になりかねません。

それぞれの扱いの違いをまとめます。

1日の労働時間失業保険への影響給付日数
4時間以上その日の基本手当は不支給になるが、後日に繰り越される減らない
4時間未満収入額に応じてその日の基本手当が減額される減る

1日4時間以上働いた場合は、その日の基本手当は支給されませんが、給付日数が消化されるわけではありません。

受給期間(原則1年)の範囲内であれば、後ろにずれた分の手当をあとから受け取ることができます。

一方、4時間未満の場合は「内職・手伝い」として扱われ、アルバイト収入と基本手当日額の合計が前職の賃金日額の80%を超えると、超えた分だけ基本手当が減額されます。

このように、働き方によって損得が変わるため、自分の基本手当日額と賃金日額をもとに計算してから働くのが賢い方法です。

認定日に失業認定申告書で正しく申告する

失業保険の受給中にアルバイトをしたら、4週間に1度の失業認定日にハローワークへ提出する「失業認定申告書」で、その事実を正しく申告する必要があります。

この申告書には働いた日付、労働時間、収入額などを記入する欄があり、未記入や虚偽の記載は不正受給に直結します。

失業認定申告書の公式様式にも、注意書きとして次のように記載されています。

申告は正しくすること。申告しなければならない事柄を申告しなかったり、偽りの記載をして提出した場合には、以後失業等給付を受けることができなくなるばかりでなく、不正に受給した金額の返還と更にそれに加えて一定の金額の納付を命ぜられ、また、詐欺罪として刑罰に処せられることがある

引用元:ハローワークインターネットサービス – 失業認定申告書

申告書の記入ポイントをまとめます。

  • 1日4時間以上働いた日はカレンダー欄に「○」印をつける(就職・就労扱い)
  • 1日4時間未満の労働日は「×」印をつける(内職・手伝い扱い)
  • 4時間未満で収入を得た場合は、収入のあった日、金額、日数分も記入する
  • ボランティアなど収入のない就労も申告の対象になる

「少額だから書かなくてもいいだろう」「1日だけだから問題ない」と判断するのは危険です。

金額や日数にかかわらず、すべてのアルバイト・内職・手伝いを正直に申告することが、自分を守る唯一の方法です。


失業保険中のバイトで不安なときに頼れる相談先

ここまで読んで「自分のケースはどうなるのだろう」「ルールはわかったけど判断が難しい」と感じた方もいるのではないでしょうか。

失業保険のルールは細かく、個人の状況によって適用が変わることもあるため、自己判断だけで進めるのはリスクがあります。

困ったときは一人で抱え込まず、適切な相談先を頼ることが大切です。

頼れる相談先は大きく分けて2つあります。

  • ハローワークの窓口で個別に状況を確認してもらう
  • 給付金の申請手続きをプロに任せるサービスを利用する

それぞれの特徴を知ったうえで、自分に合った方法を選びましょう。

ハローワークの窓口で個別に確認する

最も確実な相談先は、管轄のハローワークの窓口です。

ハローワークは失業保険の支給を行っている当事者機関であるため、自分のケースに即した正確な回答を得ることができます。

「こういう条件のアルバイトを考えているが、受給に影響はあるか」と具体的に聞けば、その場で明確な判断をもらえるのが大きなメリットです。

ハローワークに相談する際のポイントを押さえておきましょう。

  • 検討しているアルバイトの労働時間・契約期間・時給を事前にメモしておく
  • 自分の基本手当日額と賃金日額がわかる資料(雇用保険受給資格者証)を持参する
  • 電話での相談も可能だが、込み入った内容は窓口で対面相談するのがおすすめ
  • 不安な点はアルバイトを始める前に確認しておくことで、不正受給のリスクを回避できる

「こんなことを聞いたら怒られるのでは」と心配する方もいますが、ハローワークの職員は相談を受けることが仕事です。

事前に相談することで後からトラブルになる可能性を大幅に減らせるので、遠慮せず窓口を活用してください。

給付金の申請手続きをプロに任せるという選択肢

「ハローワークに行く時間がない」「手続きが複雑でよくわからない」という方には、給付金の申請手続きを専門スタッフに任せるという方法もあります。

失業保険の制度は雇用保険法をベースにした複雑な仕組みであり、自分だけで最適な受給プランを組み立てるのは簡単ではありません。

特に退職理由の整理や各種給付金の申請タイミングなど、専門的な知識が必要な場面ではプロのサポートが大きな助けになります。

プロに相談するメリットをまとめます。

  • 自分が受け取れる給付金の種類や金額を正確に把握できる
  • 申請書類の作成や必要書類の準備を代行してもらえる
  • 受給中のアルバイトに関するルールも個別にアドバイスしてもらえる
  • 手続きのミスによる不正受給リスクを事前に防げる

自分一人で判断して後悔するよりも、専門家の力を借りて正しく受給する方がはるかに安心です。

給付金の申請サポートについて詳しく知りたい方は、こちらのサービスページをご確認ください。

知識を持ったプロに頼ることは、決して恥ずかしいことではありません。

むしろ、制度を最大限に活用して次のキャリアに備えるための賢い選択です。