雇用保険説明会とは?参加しないとどうなる?当日の内容・持ち物・欠席時の対処法まで解説

退職した後に「雇用保険説明会って何をするの?」「行かなかったらどうなるの?」と不安を感じている方は多いのではないでしょうか。

雇用保険説明会とは、失業保険(基本手当)を受け取るためにハローワークが開催する初回の講習会です。

ここに参加しないと、原則として失業保険の受給手続きが先に進まなくなってしまいます。

この記事では、雇用保険説明会で説明される内容や当日の持ち物、欠席した場合の対処法まで、初めての方でもわかるように丁寧に解説していきます。

退職後の手続きに不安を抱えている方は、まずは専門家に相談してみるのも一つの方法です。

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そもそも雇用保険説明会とは?どんなことを説明されるのか

雇用保険説明会は、退職後にハローワークで受給資格が決定した方を対象に開催される講習会です。

正式には「雇用保険受給者初回説明会」と呼ばれ、失業保険を受け取るうえで欠かせないステップとなっています。

説明会ではDVDやスライドを使いながら、職員がわかりやすく制度の全体像を説明してくれます。

主に取り上げられるテーマは次のとおりです。

  • 基本手当(失業手当)の仕組みと計算の考え方
  • 求職活動として認められる行動の範囲
  • 不正受給をした場合に科されるペナルティの内容
  • 再就職手当をはじめとする各種給付制度の紹介
  • 失業認定申告書の記入方法と認定日のルール

これらの情報を正しく理解しておくことで、受給開始後の手続きをスムーズに進められるようになります。

インターネット上の情報だけでは最新の運用がわからないこともあるため、職員から直接聞ける説明会は貴重な機会です。

ハローワークインターネットサービスでも、説明会で受給に関する重要事項の説明が行われると案内されています。

受給説明会では、雇用保険の受給について重要な事項の説明を行いますので、説明をよく聞いて、制度を十分理解してください。 引用元:ハローワークインターネットサービス「雇用保険の具体的な手続き」

基本手当(失業手当)の計算方法と支給日数

基本手当の金額は、退職する前にもらっていた給与をもとに計算されます。

具体的には「賃金日額」を算出し、それに給付率をかけて1日あたりの支給額である「基本手当日額」を求めます。

計算の流れを整理すると、次のようになります。

  • 賃金日額 = 離職前6か月間に支払われた賃金の合計 ÷ 180
  • 基本手当日額 = 賃金日額 × 給付率(おおむね50〜80%)
  • 給付率は年齢や賃金水準によって異なる

たとえば、離職前6か月間の賃金合計が180万円だった場合、賃金日額は1万円になります。

ここに給付率(仮に60%とする)をかけると、基本手当日額は6,000円です。

この日額と所定給付日数をかけた金額が、トータルで受け取れる失業保険の総額となります。

所定給付日数は離職理由・年齢・雇用保険の加入期間の3つの要素で決まり、以下のような目安になっています。

離職理由加入期間1年以上5年未満加入期間10年以上20年未満
自己都合退職(全年齢共通)90日120日
会社都合退職(30〜44歳の場合)120〜180日210〜240日

説明会では、自分のケースに当てはめた日数の考え方についても職員がわかりやすく解説してくれます。

なお、基本手当日額には上限と下限が設定されており、毎年8月に改定されます。

求職活動として認められる行動の種類

失業保険を受給し続けるには、4週間ごとの認定日までに原則2回以上の求職活動実績が必要です。

ただし「求職活動」として認められるものには明確なルールがあり、何でもいいわけではありません。

説明会では、この線引きについて具体的に案内されます。

認められる求職活動の代表的な例を見てみましょう。

  • ハローワーク窓口での職業相談や職業紹介を受けること
  • 求人への応募(履歴書の送付や面接を含む)
  • 民間の職業紹介事業者が実施するセミナーや相談会への参加
  • 公的機関が行う各種講習・企業説明会への出席
  • 再就職に役立つ国家試験や検定試験の受験

反対に、求人サイトを眺めただけ、知人に仕事がないか聞いただけといった行動は実績として認められません。

ハローワークインターネットサービスでも、求職活動の対象範囲について次のように案内されています。

公的機関等(独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構、地方自治体、求人情報提供会社、新聞社等)が実施する職業相談等を受けたこと、各種講習・セミナー、個別相談ができる企業説明会等の受講、参加など 引用元:ハローワークインターネットサービス「雇用保険の具体的な手続き」

どの行動が実績になるのかを正しく把握しておけば、認定日に焦ることなく手続きを進められます。

不正受給を行った場合のペナルティ

説明会の中でも、特にしっかりと説明されるのが不正受給に関する注意事項です。

不正受給とは、虚偽の申告や事実の隠蔽によって失業保険を不当に受け取ることを指します。

たとえば以下のような行為が不正受給にあたります。

  • 就職やアルバイトをしているのに失業認定申告書に記載しない
  • 実際には行っていない求職活動を実績として申告する
  • 離職票の内容を偽って提出する

不正受給が発覚した場合のペナルティは非常に重く、次のような処分が下されます。

処分内容具体的な影響
支給停止不正があった日以降、基本手当が一切支給されなくなる
返還命令不正に受給した金額の全額返還を求められる
納付命令(3倍返し)不正受給額に加え、その2倍の金額の納付を命じられる
延滞金返還が遅れた場合、年率5%の延滞金が加算される
刑事告発悪質なケースでは詐欺罪として告発される可能性がある

ハローワークインターネットサービスにおいても、不正受給のペナルティについて厳しく注意喚起されています。

不正行為があった日以降の日について、基本手当等が一切支給されず、不正に受給した基本手当等の相当額の返還が命ぜられます。さらに、直接不正の行為により支給を受けた額の2倍に相当する額以下の金額の納付が命ぜられることとなります。 引用元:ハローワークインターネットサービス「不正受給の典型例」

「知らなかった」では済まされないケースもあるため、説明会でしっかりとルールを確認しておくことが大切です。

再就職手当やその他の給付制度の案内

説明会では、基本手当以外にも利用できるさまざまな給付制度が紹介されます。

中でも注目されることが多いのが「再就職手当」です。

再就職手当とは、基本手当の受給期間中に早期に安定した職業に就いた場合に支給される一時金のことです。

計算方法はシンプルで、次の式で求めることができます。

  • 再就職手当の額 = 基本手当日額 × 支給残日数 × 給付率

給付率は支給残日数によって変わります。

支給残日数給付率
所定給付日数の3分の2以上残っている場合70%
所定給付日数の3分の1以上残っている場合60%

たとえば基本手当日額が5,000円で、所定給付日数90日のうち70日分が残っている状態で再就職した場合、5,000円 × 70日 × 70% = 245,000円が再就職手当として支給されます。

このほかにも説明会で案内される主な給付制度には次のようなものがあります。

  • 就業促進定着手当(再就職先の賃金が下がった場合に支給される)
  • 教育訓練給付金(資格取得やスキルアップの講座費用を一部補助)
  • 広域求職活動費(遠方での面接にかかった交通費の支給)
  • 職業訓練受講給付金(公共職業訓練を受ける際の生活費支援)

知らないと申請もできない制度ばかりなので、説明会で概要を把握しておくことが重要です。


雇用保険説明会に参加しなければ失業保険はもらえない?

結論から言えば、雇用保険説明会への参加は失業保険を受給するための原則必須の手続きです。

説明会に出席しないまま放置してしまうと、給付が開始されないまま時間だけが過ぎてしまうリスクがあります。

ここでは、なぜ説明会が受給開始に不可欠なのか、そして参加できる人の条件は何かを整理します。

とはいえ、やむを得ない事情がある場合はハローワークに連絡することで対応してもらえるケースもあるため、欠席の対処法についてはこの記事の後半で詳しく解説しています。

雇用保険説明会が失業保険の受給開始に不可欠な理由

雇用保険説明会は、単なる情報提供の場ではありません。

この説明会に参加することで「雇用保険受給資格者証」と「失業認定申告書」が交付されます。

この2つの書類がなければ、失業認定日に認定手続きを行うことができません。

つまり説明会は、受給手続きの中に組み込まれた重要なステップだということです。

説明会で行われることを順番に整理すると、次のようになります。

  • 雇用保険制度の仕組みや受給ルールに関する説明を受ける
  • 雇用保険受給資格者証が正式に交付される
  • 失業認定申告書の書き方について案内を受ける
  • 第1回目の失業認定日が通知される

また、「雇用保険受給資格者証」、「失業認定申告書」をお渡しし、第一回目の「失業認定日」をお知らせします。 引用元:ハローワークインターネットサービス「雇用保険の具体的な手続き」

このように、説明会に出席しないと次のステップである失業認定を受けられず、結果として給付も始まらないという流れになっています。

誰が対象?雇用保険説明会に参加できる人の条件

雇用保険説明会に参加できるのは、ハローワークで「受給資格の決定」を受けた人です。

受給資格が認められるためには、いくつかの条件を満たす必要があります。

主な条件を整理すると次のとおりです。

  • 離職前2年間に雇用保険の被保険者期間が通算12か月以上あること(自己都合退職の場合)
  • 離職前1年間に被保険者期間が通算6か月以上あること(会社都合退職や特定理由離職者の場合)
  • 現在「失業の状態」にあり、すぐに働ける意思と能力があること
  • ハローワークに求職の申し込みを行っていること

なお、以下に該当する方は説明会への出席を求められないケースがあります。

対象者理由
65歳以上で離職した方(高年齢求職者給付金の対象)一時金での支給となり手続きが異なるため
季節的に雇用される方(短期雇用特例受給資格者)特例一時金の制度が適用されるため
日雇労働被保険者日雇労働求職者給付金の手続きが別途あるため

自分が対象かどうか判断がつかない場合は、離職票を提出する際にハローワークの窓口で確認しておくと安心です。


雇用保険説明会はいつ開催される?離職票提出から参加までの手順

雇用保険説明会の日程は、自分で選ぶのではなくハローワーク側から指定されます。

「いつ開催されるのか」「どうやって日時を知るのか」と疑問に思う方も多いですが、離職票を提出した時点で案内されるため心配はいりません。

ここでは、退職後からの流れを順番に追いながら、説明会に参加するまでのステップを整理します。

離職票の提出〜待期期間〜受給資格決定までの流れ

退職してから雇用保険説明会に参加するまでには、いくつかのステップを踏む必要があります。

慣れない手続きで戸惑いやすい部分ですが、順番を把握しておけば落ち着いて進められます。

全体の流れは次のとおりです。

  1. 退職後、会社から離職票(離職票-1、離職票-2)を受け取る
  2. 住所地を管轄するハローワークに行き、求職の申し込みと離職票の提出を行う
  3. ハローワークが受給要件を確認し、受給資格の決定が行われる
  4. 「雇用保険受給資格者のしおり」を受け取り、説明会の日時が案内される
  5. 求職申し込み日から7日間の「待期期間」を過ごす
  6. 待期期間の終了後、指定された日に雇用保険説明会に参加する

ここで注意しておきたいのが「待期期間」です。

待期期間とは、求職申し込みの日から数えて7日間の失業状態のことで、この間は基本手当が支給されません。

求職の申込み後の、失業の状態にある7日間は、基本手当は支給されません。これを「待期」といいます。 引用元:ハローワークインターネットサービス「雇用保険の具体的な手続き」

待期期間中にアルバイトなどをすると、その日は待期期間に含まれず待期の完成が遅れてしまうため注意が必要です。

説明会の日時はどのように決まるのか

説明会の日時は、離職票を提出してハローワークで受給資格が決定された際に、窓口で指定されます。

自分の希望日を選べるわけではなく、ハローワーク側のスケジュールに合わせる形です。

一般的には、求職申し込み日からおよそ2〜3週間後に設定されることが多いです。

説明会の日時に関して知っておきたいポイントをまとめます。

  • 日時はハローワークが一方的に指定するもので、原則として変更はできない
  • 案内は「雇用保険受給資格者のしおり」に記載されている
  • ハローワーク本庁舎で開催されるケースが多いが、別会場の場合もある
  • 大規模なハローワークでは週に複数回開催されることもある
スケジュール例時期の目安
離職票の提出・求職申し込み退職後できるだけ早く
受給資格の決定・しおりの受領提出当日〜数日以内
待期期間(7日間)求職申し込み日から起算
雇用保険説明会への参加求職申し込み日から約2〜3週間後
初回の失業認定日説明会の約1〜2週間後

都合がどうしても合わない場合は、できるだけ早くハローワークに電話で相談するのが基本です。

無断で欠席すると手続きが滞るため、変更が必要な場合は事前連絡を忘れないようにしましょう。


雇用保険説明会の当日に必要な持ち物と服装

説明会当日に何を持っていけばいいのか、どんな服装で行けばいいのかは、多くの方が気になるポイントです。

忘れ物をすると受付がスムーズに進まなかったり、受給資格者証の交付に影響が出たりすることもあります。

事前にしっかり準備しておくことで、当日は落ち着いて説明に集中できるようになります。

持参物チェックリスト(受給資格者のしおり・筆記用具・本人確認書類など)

雇用保険説明会に持っていくものは、離職票を提出した際にもらう「雇用保険受給資格者のしおり」に書かれています。

しかし、当日になって慌てないようにチェックリストを作っておくと安心です。

一般的に必要とされる持ち物を整理しました。

持ち物補足・注意点
雇用保険受給資格者のしおり受付で提出が必要。説明会の案内状も兼ねている
筆記用具(ボールペン・メモ帳)失業認定申告書の記入練習や説明のメモに使う
印鑑(認印)地域によっては求められる場合がある
本人確認書類マイナンバーカードや運転免許証など

説明会の受付では「しおり」を提出すると、代わりに正式な「雇用保険受給資格者証」が交付されます。

筆記用具は特に重要で、説明会の中で失業認定申告書の書き方をその場で練習する時間が設けられるハローワークもあります。

メモ帳やノートも持参しておくと、わからなかった部分を書き留めて後から確認できるので便利です。

受給資格確認後、受給説明会の日時をお知らせします。また、「雇用保険受給資格者のしおり」をお渡しします。 引用元:ハローワークインターネットサービス「雇用保険手続きのご案内」

書類の不備があると受付に時間がかかってしまうこともあるため、前日に一度カバンの中を確認しておくことをおすすめします。

スーツは必要?当日の服装はどの程度で大丈夫か

「説明会」と聞くとかしこまった場をイメージして、スーツを着ていくべきか迷う方もいるかもしれません。

結論としては、スーツを着ていく必要はまったくありません。

実際の参加者の服装はさまざまで、カジュアルな普段着の方がほとんどです。

当日の服装に関して押さえておきたいポイントは次のとおりです。

  • 説明会の案内にドレスコードの指定はない
  • ジーンズやTシャツ、スニーカーなどの普段着で問題ない
  • スーツで来る人はほぼいないため、かえって浮く可能性がある
  • 清潔感がある服装であれば十分

ただし、冷房や暖房が効きすぎている会場もあるため、羽織れるものを1枚持っていくと快適に過ごせます。

説明会はあくまで説明を聞く場であり、面接のように評価される場ではないので、リラックスして参加しましょう。


雇用保険説明会の当日はどう進行する?所要時間の目安

説明会の当日がどのように進むのかを事前に知っておくと、緊張や不安が和らぎます。

基本的には「受付 → 説明 → DVD視聴 → 補足説明」という流れで進み、トータル1時間半〜2時間程度で終了するのが一般的です。

会場によって細かな進行は異なりますが、大まかなイメージをつかんでおけば当日慌てることはありません。

受付〜動画視聴〜職員の解説〜質疑応答の一連の流れ

説明会当日は、案内状に記載された時間よりも少し早めに到着しておくのが望ましいです。

受付を済ませたら会場に入り、指定された席または好きな席に着いて開始を待ちます。

当日の一般的な進行は次のとおりです。

  1. 受付で「雇用保険受給資格者のしおり」を提出し、受給資格者証を受け取る
  2. 着席後、雇用保険制度に関する動画(DVD)を視聴する(20〜40分程度)
  3. ハローワークの職員が配布資料に沿って補足説明を行う(20〜40分程度)
  4. 失業認定申告書の書き方について案内がある
  5. 質疑応答が設けられる場合もある(ハローワークによって異なる)

動画では雇用保険の基本的な仕組みについてわかりやすく説明されるため、初めての方でも全体像をつかみやすい構成になっています。

注意点として、ハローワークによっては質疑応答の時間が設けられないケースもあります。

その場合は後日窓口で相談するよう案内されるため、疑問点はメモに残しておくとよいでしょう。

雇用保険説明会は「講習会」と「説明会」の2部構成になっている場合もあり、特に後者を「初回講習」と呼んで区別することがある。 引用元:Wikipedia「雇用保険説明会」

説明中は着席して話を聞くスタイルなので、特別な作業が求められることはありません。

トータルでかかる時間と当日のスケジュール確保の目安

説明会にかかる時間は、平均して1時間半〜2時間程度が目安です。

参加人数が多い場合やハローワークの方針によっては、2時間を超えることもあります。

逆に少人数の回では1時間程度で終わるケースもあるようです。

当日のスケジュールを立てるうえで参考になる時間配分の例を示します。

進行内容所要時間の目安
受付・着席10〜15分
DVD・動画の視聴20〜40分
職員による補足説明20〜40分
失業認定申告書の書き方説明10〜20分
質疑応答(実施される場合)10〜15分
合計約1時間半〜2時間半

半日程度は予定を空けておくと安心です。

また、説明会の会場がハローワークとは別の場所に設定されることもあるため、事前に案内状で会場の住所を確認しておきましょう。

休憩時間がない場合も多いので、事前にトイレを済ませておくことをおすすめします。


雇用保険説明会を欠席・遅刻した場合はどうなる?

「説明会の日にどうしても外せない予定が入ってしまった」「体調を崩してしまった」という状況は誰にでも起こり得ます。

ただし、無断で欠席してしまうと失業保険の受給に影響が出る可能性があるため、正しい対処法を知っておくことが重要です。

ここでは、欠席した場合のリスクとやむを得ないときの対応方法を詳しく解説します。

無断で欠席した場合に起きるリスク

雇用保険説明会を無断で欠席した場合、次のようなリスクが発生します。

  • 雇用保険受給資格者証の交付を受けられない
  • 失業認定日の手続きが正常に進まなくなる可能性がある
  • 給付の開始が遅れる
  • 初回認定日が設定されないまま放置される恐れがある

説明会は失業保険の給付プロセスにおいて重要な手続きの一つです。

「面倒だから」「内容はネットで調べたから大丈夫」といった理由で欠席すると、受給資格者証が手元に届かず、認定日に必要な書類が揃わないという事態になりかねません。

特に注意すべき点は、無断欠席の場合ハローワーク側から連絡が来るとは限らないことです。

自分から動かなければ手続きが止まったままになるため、欠席してしまった場合はすぐにハローワークへ連絡を入れましょう。

やむを得ず行けないときの正しい対処法

病気やケガ、冠婚葬祭、やむを得ない家庭の事情など、正当な理由で説明会に参加できない場合は、事前にハローワークへ連絡することが最も大切です。

正しい対処の手順を整理すると次のようになります。

  1. 説明会に参加できないとわかった時点でハローワークに電話する
  2. 欠席の理由を伝え、別日程での対応が可能か相談する
  3. ハローワークの指示に従い、再受講の手配や代替手続きを進める
  4. 病気の場合は診断書など証明書類を求められることがある

ハローワークの運用は地域によって異なりますが、事前連絡さえしていれば柔軟に対応してもらえるケースがほとんどです。

一方、予約制で運営しているハローワークの中には、欠席した場合の再受講手配が難しいケースもあります。

たとえばハローワーク府中では、次のような案内がなされています。

雇用保険受給説明会は予約制で行っていることから、受給資格決定手続き時にお伝えした日時に受講が出来なくなった皆様の再受講の手配は行えませんのでご注意ください。 引用元:ハローワーク府中「雇用保険受給説明会について」

この場合でも、初回認定日の際に相談すれば別途対応してもらえることがあります。

いずれにしても、無断欠席だけは絶対に避けましょう。

欠席しても初回認定日までに求職活動実績があればOKなケースとは

地域やハローワークによっては、説明会を欠席しても初回認定日までにきちんと求職活動の実績があれば、受給手続きが止まらないケースも存在します。

ただし、これはあくまで一部のハローワークの運用であり、すべてのケースに当てはまるわけではありません。

「欠席しても大丈夫な場合」に共通するポイントは次のとおりです。

  • 事前にハローワークへ欠席の連絡を入れていること
  • やむを得ない正当な理由があること
  • 初回認定日までに1回以上の求職活動実績があること
  • 受給資格者証の交付を別途受けていること(初回認定日に交付されるケースもある)

ハローワーク府中の例では、説明会を受講できなかった場合、初回認定手続き時に受給資格者証が交付されるとの案内もあります。

とはいえ、説明会を受けないまま手続きを進めると、制度への理解が不十分なまま認定日を迎えることになります。

失業認定申告書の書き方を間違えたり、求職活動の定義を誤解したりするリスクもあるため、可能な限り説明会には参加することをおすすめします。


雇用保険説明会の後にやるべきこと|初回認定日への備え

説明会を終えたら、次に控えているのが「初回の失業認定日」です。

認定日にスムーズに手続きを終えるためには、説明会で交付された書類の管理と、求職活動の実績づくりが欠かせません。

ここでは、認定日に向けて準備しておくべきことを3つのテーマに分けて説明します。

受給資格者証の見方と大切に保管すべき理由

雇用保険説明会で交付される「雇用保険受給資格者証」は、今後の手続きで最も重要な書類です。

この証明書には自分の受給に関するあらゆる情報が記載されています。

記載されている主な項目を確認しておきましょう。

  • 支給番号・被保険者番号・求職番号
  • 氏名・生年月日・住所
  • 離職年月日・離職理由
  • 基本手当日額と賃金日額
  • 所定給付日数
  • 認定日の型(曜日タイプ)

この受給資格者証は、認定日にハローワークへ持参して提出する必要があります。

紛失した場合は再発行の手続きが必要となり、認定が遅れる原因になります。

A4サイズのやや厚めの用紙で交付されるため、クリアファイルなどに入れて保管しておくと折れや汚れを防げます。

雇用保険制度について説明し、「雇用保険受給資格者証」、「失業認定申告書」をお渡しします。 引用元:ハローワークインターネットサービス「雇用保険手続きのご案内」

基本手当日額や所定給付日数を把握しておくと、今後受け取れる金額の目安を計算することもできます。

初回の失業認定日までに必要な求職活動の回数

初回の失業認定日に必要な求職活動の実績は、原則として1回です。

「え?2回じゃないの?」と思われるかもしれませんが、初回は雇用保険説明会への参加がすでに1回分の実績としてカウントされるため、追加の活動がなくても認定を受けられるのが一般的です。

認定日ごとに必要な活動回数を整理します。

認定期間必要な求職活動の回数
初回認定日まで1回(説明会の参加でカウントされる)
2回目以降の認定日まで(通常)2回以上
給付制限期間中の認定日まで3回以上(ハローワークにより異なる)

初回認定日は説明会から約1〜2週間後に設定されることが多いです。

説明会への参加が求職活動の実績になるとはいえ、ハローワークによっては説明会だけでは実績として不十分とされるケースもあるため、念のため確認しておくと安心です。

2回目以降の認定日では自分で実績を作る必要があるため、早い段階から求職活動を始めておくのがおすすめです。

失業認定申告書の正しい書き方のポイント

失業認定申告書は、認定日にハローワークへ提出する書類です。

前回の認定日から今回の認定日までの期間に、どのような求職活動を行ったか、就労や収入があったかなどを記入します。

書き方を間違えると認定が保留になったり、不正受給と疑われたりすることもあるため、正確に記入することが重要です。

記入の際に押さえておくべきポイントは次のとおりです。

  • 求職活動の内容は具体的に記載する(「ハローワークで職業相談」「○○社に応募」など)
  • 就労した日がある場合は正直に日付と時間を記入する
  • アルバイトや日雇い労働の収入も必ず申告する
  • 病気やケガで求職活動ができなかった日がある場合も記載する
  • 求職活動の記入欄は原則2件分用意されている

記入例はハローワークの窓口やWebサイトでも確認できます。

記入項目記載内容の例
求職活動の方法ハローワークでの職業相談、○○株式会社への応募
活動日令和○年○月○日
利用した機関の名称ハローワーク○○、リクルートエージェント
就労の有無就労した日があればカレンダー欄に○をつける

説明会で書き方の説明を受けた際にわからなかった部分があれば、認定日の前にハローワークの窓口で質問しておくとよいでしょう。


雇用保険説明会に関するQ&A

雇用保険説明会については、初めて参加する方から多くの疑問が寄せられています。

ここでは、よく聞かれる質問とその回答をまとめました。

Q. 説明会はオンラインでも受講できる?

一部のハローワークでは、雇用保険説明会の内容を動画で視聴できるオンライン対応が導入されています。

東京労働局のサイトでは、厚生労働省が配信する雇用保険制度の説明動画を案内しています。

雇用保険の受給手続きをされた方に向けて雇用保険制度をご案内した動画配信を行っております。 引用元:東京労働局「雇用保険説明会のWeb視聴について」

ただし、オンラインでの視聴が対面の説明会の代わりとして認められるかどうかは、ハローワークごとに対応が異なります。

動画を視聴していても対面参加が必要とされる場合や、動画視聴後に受給資格者証の受け取りのために来所が必要な場合もあります。

自分の管轄のハローワークがオンライン対応をしているかどうかは、事前に電話で確認しておくのが確実です。

  • コロナ禍以降にオンライン対応を始めたハローワークが増えている
  • 厚生労働省が日本語・中国語・英語・スペイン語・ポルトガル語の動画を公開している
  • 完全オンラインで済むかどうかは地域によって異なる

Q. 子どもを連れて参加しても問題ない?

子どもを連れての参加は、基本的には禁止されていません。

ただし、ハローワークの会場によっては託児スペースがなかったり、長時間の着席が小さなお子さんには難しい場合もあります。

事前に確認しておくとよいポイントを整理しました。

  • 託児施設やキッズスペースの有無はハローワークによって異なる
  • 他の参加者の迷惑にならないよう配慮が必要
  • 不安がある場合は事前にハローワークへ電話で相談しておくと安心
  • 子どもの体調が悪い場合は無理せず日程変更の相談を

小さなお子さんがいる方は、説明会の時間帯に合わせて家族に預けられるかどうか、あらかじめ調整しておくとスムーズです。

確認事項対応方法
託児施設の有無管轄のハローワークへ事前に電話確認
子どもがぐずった場合一時的に席を外すことは多くの会場で認められている
どうしても預けられない場合日程変更が可能か相談する

Q. 自己都合退職と会社都合退職で説明会の内容は変わる?

説明会の基本的な内容は、退職理由にかかわらず同じです。

雇用保険制度の仕組み、求職活動のルール、不正受給への注意喚起、失業認定の流れなどは、全員共通で説明されます。

ただし、自己都合退職と会社都合退職では「給付制限」の有無に違いがあり、この部分は説明の中で区別して案内されます。

主な違いを確認しておきましょう。

  • 自己都合退職の場合は原則として1〜2か月の給付制限がある(2025年4月以降、教育訓練を受けた場合は給付制限が解除される改正あり)
  • 会社都合退職や特定理由離職者の場合は給付制限がない
  • 所定給付日数も離職理由によって大きく異なる
項目自己都合退職会社都合退職
給付制限あり(原則1〜2か月)なし
所定給付日数(加入5年未満・35歳の場合)90日120〜180日
初回支給のタイミング給付制限期間終了後の認定日以降初回認定日以降

説明会の場で自分の給付制限の有無や給付日数について不明な点があれば、遠慮なく職員に質問しましょう。

Q. 説明会への参加は求職活動の実績としてカウントされる?

雇用保険説明会(初回講習を含む)への参加は、原則として求職活動実績1回分としてカウントされます。

これは初回の失業認定日にとって大きな意味を持ちます。

初回認定日に必要な求職活動実績は通常1回のため、説明会に参加した時点ですでに条件をクリアしていることになるのです。

押さえておきたいポイントをまとめます。

  • 説明会への参加は求職活動1回分の実績になる
  • 初回認定日までの期間であれば、追加の求職活動は原則不要
  • 2回目以降の認定日からは、別途2回以上の実績が必要になる
  • 一部のハローワークでは説明会のみでは実績と認められない運用もある

受給資格者証にも説明会の参加日が記録されるため、自動的に実績としてカウントされる仕組みです。

ただし、2回目以降の認定日では説明会の参加は使えません。

ハローワークでの職業相談や、転職サイト経由での求人応募など、自分で実績を積み重ねていく必要がある点は覚えておきましょう。